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木地 塗り 蒔絵 金箔

木地
 木材を加工して使う技術、これは世界の中でも日本は最高の技術水準だと思います。さらに、日本には四季があります。夏の熱帯並みの暑さと湿度、冬の寒さと乾燥した空気。ともに木材にとっては、最悪の環境です。しかし日本人はそれさえも、巧みな技術と驚くべき知恵でこなしています。
 大きなものは、お寺などの建築物です。法隆寺は、1300年以上の建築物です。そして木材は桧を使っています。300年かかって育った桧は、建築物になってから300年持つといわれています。だからこそ、仏壇も骨組みは桧を昔から使っています。そして高い加工技術とあいまって、将来に残せる仏様の入れ物ができるのだと考えています。 

塗り
 塗りの目的には、「保護する」と工芸品としての「美しさ」の2つの面があります。「保護する」は、ゴキブリなどの虫や花瓶の水・梅雨時の湿気などからどのくらい長い年月守るかという事です。工芸品としての美しさは、塗面の美しさです。深みのある艶と、曲面と直線がつくる美しさです。
 うるし塗りの技法は、世界に誇る日本の伝統技法です。この伝統技法は、昔から美しさと強さを両立する技術を持ち合わせています。今、多くのお仏壇が海外から入ってきますが、私たちは日本の技術が最高であるとの自負のもと、技術を磨く事にいつも心を傾けています。
 

蒔絵
 蒔絵は、日本で創案され現代に続く漆の伝統技法です。一口に蒔絵といっても消し蒔絵・平蒔絵・高蒔絵・研ぎ出し蒔絵など多くの種類に分類されます。価格も技法も低い消し蒔絵から、高度な技法と高価な材料を使う高蒔絵・研ぎ出し蒔絵と仏壇の蒔絵は使い分けられています。
 蒔絵ひとつとっても価格に見合った仏壇なのかを探り出す手掛かりになります。
 

金箔
 1万分の1o〜2o (0.1〜0.2ミクロン) の極限まで薄く延ばした金箔を自在に扱う技術は簡単ではありません。わずかな空気の動き、例えば息ひとつでも風に舞ってしまいます。この金箔を自由自在に扱いながら、工芸としての美しさを出す。これも長い年月をかけて初めて習得できる技です。
 それなら金箔を厚くすればいいんじゃないの、との意見があるかもしれませんが、世界には金箔をつくる技術を持つ国もいくつかあり、そのいずれの国の金箔も日本のものよりかなり厚めです。その為ただ金箔が貼ってあるだけで、工芸としての味わいは出ていません。
 やはり日本の金箔をつくる技術と、それを扱う技術は世界でもトップレベルであると思います。金閣寺は、その薄い金箔を確か3回重ね押しをしたと思います。それと同じ厚さのものを1回で貼ってしまったのでは、あの美しさは出ていなかったと思います。